【第2期】第4回 NPO法人栞(熊本県)(2/3)
見学のあとは、再び2Fで勉強会の続きです。
藏座さんに話を聞きます。
福祉の仕事に興味をもったきっかけ、入所施設や、福祉工場での経験、
A型を立ち上げてからのこと・・。
▲2階の和室が勉強会の会場です。寺子屋だ・・
徐々に話は核心に迫ります。
なぜ、軽作業にこだわるのか、
軽作業だけで、どうして10万円に迫る高い工賃が出せるのか。
「自社製品を作って売るとなると、数字が面倒で、労力が
かかる。軽作業は最賃以上の生産性で仕事をしさえすればいい。
シンプルで簡単」
「作業に必要な資材はすべて、企業から支給してもらう」
「検品はしない」
「仕事を切らさない。仕事を持ってくるのは職員の仕事。
仕事がなければ、うちの場合、みんな有給休暇をとる」。
▲藏座さんの言葉が刺さる、刺さる、グサグサくる~
A型だから「最賃以上払うのはあたりまえ」と言ってしまえば、
それまでのこと。
でも、藏座さんが言うほど簡単ではない。
検品がいらないってどういうこと??
どうすれば、仕事がとれるの??
隊員の表情は硬いまま。困惑が広がります。
▲このままじゃいけない、でも・・いろんな思いを吐露
藏座さんの厳しい言葉がさらに追いうちをかけます。
「障がい者が文句を言わなければ、何をしてもいいのか?」
「身銭を切るのもイヤなのに、どうにかしようなんて甘い」
「考え方次第で賃金は増える」
「できることをさせないのは、福祉じゃない。送迎バスを手配する予算が
あるなら、通勤手当を出すほうがいい」
「職員も一緒になって働くのはあたりまえのこと」
▲熱量高く話をし続けてくださる、藏座さん
経験、実績、信念があるからこそ、言える言葉ばかり。
あえて厳しい言葉を投げかけるのは、隊員への愛情です。
一区切りしたところで、質問タイムが始まりました。
▲悩みや課題を思い切ってぶつけます
「利用者の通所が安定しない。叱ると来なくなってしまう。
人手が足りず、生産量を増やせない。どうすればいいですか?」
-叱るときは全員の前で叱る。仕事で恥をかくのはあたりまえ。
悔しければ、また頑張る。頑張って仕事をする。来な
くなったら仕方がない。
次の場所を紹介する。働きたい人に、もっと働いてもらう。
▲藏座さん&大塚 掛け合いながら隊員にアドバイス
大塚がすかさずフォロー。
「でも、藏座さんのように上に立つ人でなければ、なかなかそうは言えない。
現場に行き詰まり感があるってことでしょう?
現場の職員はどうすればいいんですか?」
・・・弁当についてのヒアリングがしばらく続いて・・・
“藏座&大塚”ペアの結論
「弁当が目的じゃないんだから、無理ならやめればいいんじゃない?
1回、ゼロベースで考えてみよう。
まずは職員で、課題を共有することが大事だね。」
▲「でも、自分はこう思うんです。」ヒントを得ようと隊員も必死です。
1問1答。隊員一人ひとりの問いに丁寧に答えていきます。
時折、熱い檄が飛び、時折、一緒に「うーん」とうなる店あり・・。
話は尽きません。
▲模造紙は、藏座さんの言葉録でいっぱい
たくさんの金言をいただきました。
職員としての心得を学びました。
耳の痛い話もたくさんありました。
けれど、これぞ見識、胆識に近づく貴重なメッセージ。
濃密な時間が流れました。
こんなにいろいろ教えてもらったんだから、やるしかない。
やればいいだけだ。
▲隊員のノートにはたくさんの「気づき」のフセン
気づけば18時半。それでも、九州の太陽はまだ沈む気配がありません。
各自、次回までに取り組むTODOリストを記入して、勉強会前半は終了。
ここから、藏座さんのお友達のお店に移動し。
ナイトセッションがスタートです!