- 将来のビジョン・目標を設定した時、利用者がその目標に合わせらるのでしょうか?
また、個々の能力の差やギャップが出た場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか? 工賃アップに向けたビジョン・目標は、利用者支援の方針であり、
目標であると考えます。目標にあわせて利用者の意欲や能力が向上しなければ
工賃を上げることができない、という見方をしてしまうと、
成果が出るか出ないかは利用者次第ということになってしまいます。そうではなく、利用者の働く意欲をどのように引き出し、
どのように生産性や付加価値を上げて目標を実現するかを含めて
計画に落とし込むことが重要です。利用者の力がつくのを待って事業を拡大するのではなく、
先に、仕事の質・量を意識的に上げ、レベルアップが求められる
仕事や挑戦の機会を用意して、その支援をするのが私たちの仕事です。実際には、計画どおり個々の利用者の意欲や力がぐんぐん上がるとは限りません。
ですが、目指す姿が明確になっていれば、
途中、思うように進まないことがあっても、利用者のせいにせず、
ぶれずに前に進めるのではないでしょうか。「利用者の通所が安定しないので工賃アップは難しい」
という話がよく出ます。そうではなく、
「少々調子が悪くても自分がいなければ困る職場、やりがいのある仕事」
を創ることが私たちには求められているのだと思います。