- 近くに開店休業レベルのとうふ屋があります。
利用者を働かせてもらって、売ったらいいかも・・・と思うのですが、どんな準備が必要ですか?
私はやる前にいろいろ考えてしまって、思うだけでまだ何もできていません。 商店街は空き店舗だらけ。
昔からやっているお店は経営者夫婦が高齢化して廃業寸前。
私たちがお手伝いに入ったり、お店を承継したりできたらいいのではないか・・。そう考えるお気持ちはわからなくもないですが、ちょっと待ってください。
そのおとうふ屋さん、本当に開店休業レベルなのでしょうか?
早朝、できたてのおとうふをスーパーに出荷して、
9時には本日の業務は終了という状態を見て「開店休業」
と思っているだけかもしれません。またもし、本当に「開店休業」だとしたら、そんな状態のお店で、
利用者に十分な仕事提供できますでしょうか。勝手な推測であれこれ考えていても仕方ありません。
そのおとうふ屋さんに毎日通って、店主と仲良くなることが先決です。どんな方なのか、いつからここでお豆腐をつくっているのか、
こだわりは何なのか、好調なのか不調なのか・・。
聴くことがたくさんあるはずです。
仲良くなったらこちらの話もしましょう。
まずは世間話から。相手が興味を持ってくれそうだったら、
生産活動の話や工賃の話も。
一緒に仕事ができるかどうかはその先の話です。逆にもっとドライに業務提携をしたいということであれば、
「仕入れて売らせてほしいが、どうか」と商談として話を
進めるだけのことかと思います。こんな例があります。
商店街の一角で、お豆腐屋さんをやっていたB型事業所に、
2軒先のお寿司屋さんから声がかかりました。「店を閉めることになった。できればこの後、あなたのところに入ってほしい。」
その事業所は、有難い話として受け止め、
内装の一部を残しつつうどん屋さんとして再生しました。店主は、利用者が店頭で声を出してお豆腐を売る姿、
リアカーで地域を回って売る姿を見てきたからこそ、
思い入れのある自分の店をこの人たちに託したいと思われたのだと思います。